勝てる試合
これで、
日本は、通算で、ワールドカップ9戦を戦い、2勝5敗2分、スコアは試合の順に、以下の通り。
0-1、0-1、1-2 (中山)
2-2、1-0、2-0、0-1 (鈴木、稲本、稲本、森島、中田)
1-3、0-0 (中村) ( )内は日本の得点者
ヒデは勝てる試合を落として、勝ち点マイナス2だったと言っていたが...
そんなに急に、日本のサッカーが強くなるわけでもなく、また、ワールドカップに出るチームのレベルが急に下がったりもしないわけで、そういう意味でもこの結果は順当。0-0のクロアチア戦は「よく戦った」の印象。
昨夜のイレブンから、ヒデと俊輔がはずれ、かわりに、98年のヒデと02年の戸田あたりが、はいっていれば、昨日の試合は勝ったかもしれないなぁ、というくらいの感触。
もう少し結果が伴えば、申し分ないのだけれども、
試合の状況は日本の実力通りに、力が出せていると思うし、もう少し運があれば、2勝できていただろうし、でも、川口があと少し不調だったら(それでもジーコは起用しただろうから)2敗してしまっていたかもしれない。
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今大会も、
それを決めていれば・・・
のシーンは満載。
柳沢が、急に決定力抜群のフォワードになるわけもなく、しかし、柳沢ほどの動きのできる、フォワードはなかなか現れない。高原は体調がイマイチで、玉田はアジアカップのころの自信なり感性なりを取り戻せてはいない。大黒の嗅覚は健在そうだけれども、キレに欠けるところは、オフなしの海外移籍の影響か...最初からだしてやれば、違ってくるような気もするが。
巻は、紅白戦の競り合い練習要員で呼ばれたわけではないだろうが、
監督は、その使い方を知らない選手を召集しては、いけない。
今大会は、比較的、試合を見やすいスケジュールであるので、たくさんの試合をテレビで観戦しているが、どうやら、やはり、
それを決めていれば・・・
を確実に決めるような、ストライカーは、世界中を見渡してもホンの一握りしかいないようだ。
昨夜のブラジルでも、
ロナウド(どう見ても、ピッチに立っていることが不思議なくらい調子がわるそうで、ほとんどの時間をトボトボと歩いていたような感じ)は、ここぞのタイミングで見事な空振りをした。オーストラリアのシュートは枠の外側へ消え、クロアチア国民は、なんどゴールを外して天を仰いだことだろうか。「勝てた試合」は、こっちのセリフだと、言いたいだろう。
ジェラードはミドルレンジからのシュートを1本決めた。ヒデは最後まで、外した。
ランバート、ジェラード・・・・ 口はともかくプレーを比べれば、プレミアのレギュラークラスと控えの差が歴然。
悲しいかな、経験と知性を除けば、ヒデは平凡な強いMFでしかない。宮本も、おそらくは同様で、より高い技術の持ち主が、チームを率いることがのできない日本のサッカー選手育成のシステムに、どこか歪があると思わざるを得ない。
中村俊輔には、良いときの輝きはなく、平凡なファンタジスタであった。
回復具合が、60%の加地はやはり60%で、サントスはサントスだった。
が、それでも日本は戦えているし、「98年よりは」勝てそうな匂いもしていた。日本のレベルは確実に向上しており、差は小さくなっていることだけは間違いない。ただし、差をつめているのは日本だけではないので、厳しさの程度は、かえって増した。
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2010年に向けての戦いも、はじまっている。
20代前半の若い選手が経験をつんでいく過程も、この2006年大会で繰り広げられている。おそらくは、日本はこのレースにもっとも乗り遅れている国のひとつである(というか、最初から参加していないのだけど)。
監督が黙して、しかも目を閉じていたのでは、ロビーニョはどこからもやってこないのだ。
そして、この期におよんで、まだ外部要因(今回は試合開始時間)にクレームをつける監督に何を託してきたのか?協会の反省点は多い。